ちいさな哲学のおはなし

清水将吾のブログ

2017-01-01から1年間の記事一覧

翼の記憶

はるかとおい とおいむかし、 地上に 人間はいませんでした。 人間は、 空気をつつむ 翼をもち、 空をとんでいました。 あるときから、 人間は、 いろいろなものがある 地上でくらしたいと 思うようになりました。 地上を歩いて、 走るためには、 たくさんの…

まほうのまど:カヌーとフェリーのおはなし6

大きな耳のカヌーと、大きな目のフェリーが、おはなしをしています。 フェリー「やあ、ひさしぶり。」 カヌー「ひさしぶり?そうだっけ。」 フェリー「あいかわらずだなあ。何をよんでいたんだい?」 カヌー「ああ、これね。まんがだよ。」 フェリー「へえ。…

宇宙蓄音機

「蓄音機」というものを しっていますか 音をきろくした えんばんをのせると ラッパのかたちをしたところから 音がでるキカイです 「宇宙蓄音機」を しっていますか すべての星が 死をむかえると 宇宙はえいえんの闇に つつまれます そのとき いきものたちが…

あるバーへのご招待

そのバーには、 とても長い木のカウンターがある。 熟成の進んだものが飲みたければ、 カウンターの奥へ行くとよい。 長い時間をかけて、 木の香りのよくしみこんだ飲み物が、 カウンターの奥では楽しめる。 熟成のあまり進んでいないものが飲みたければ、 …

ベテルギウス

もうすでに死んでいるかもしれない ベテルギウスは もうじき破裂して 夜を明るくするかもしれないという 私が生きているあいだに その夜はくるだろうか その夜がくる前に 私が死んでしまったら 私の死はベテルギウスに どう見えるだろう

新年のごあいさつ

あけましておめでとうございます! 昨年の夏ごろから、 中編の哲学ファンタジーのようなものを 書きはじめました。 それでなかなかブログを更新できませんでしたが、 今年の春には書き終わると思います。 いろいろとお楽しみに! 今年もよろしくお願いします…